ウーマンリブvol.9「七人の恋人」@本多劇場

宮藤官九郎氏による公演、約1年ぶりのウーマンリブ。今回はお馴染みのメンバー+2度目の田辺誠一氏、ドラマではお馴染みでも舞台では初参加の尾美としのり氏。少数精鋭!? それからSAKEROCKとしても随分名前が売れてきた星野源氏、今回は何と宮藤さんと一緒に音楽も担当するとか。しかもナマ演奏。昨年の「轟天vs港カヲル」ではグループ魂が音楽を担当したっけ。こうなるともうウーマンリブは、脚本・演出のみならず音楽やらなにやら全て宮藤さんの手による公演って感じになってきたなぁ。宮藤さんもドラマの脚本は勿論、SMAPの詞を書いたりして相当売れっ子になったので、チケット難しいかな〜と思ったが、先行であっさり取れた。こんなもんなのか?と思いながらも嬉しさは隠せず、またもA木とワハハハと出かける。
会場に着いたらすごい賑やか。2日目ということでロビーの大量のお花も活き活きと飾られてて、すごい派手だ。客席内は通路にも補助椅子置いて満員御礼。自分はあっさりチケット取れたけれど、実はやっぱり大変だったのかな。11月の分も取れてどうしようかと思ったところに、身近にクドカン&サダヲファンがいることを想い出した。後輩K島に譲ってやったが、ヤフオクに出したら結構な値がついたんだろうか。稼ごうかといやらしい考えもあったが、お芝居見たことない人にとっかかりをつくってあげるのもいいんじゃないかと、自分の利益より広報担当の気分でチケットを譲った。(勿論タダではない)舞台を見るとなんかカワイイ感じのセットでBGMは懐かしのアイドルソング。懐メロをわかってしまう辺りが楽しくもあり悲しくもあり。。舞台には石鹸自慢のマイ・ドラム(赤いカノウプス)&宮藤氏&星野氏のギター&アンプ。バスドラの皮にちゃんとウーマンリブのロゴが入ってて、凝ってるぅ。シンバルのひとつがヘンな位置にあって気になったが、それはあとでのお楽しみ。

FIRST・KISS

いきなり田辺氏と尾美さんのキスシーン。しかも教室学ラン。しかも田辺氏白ラン。1本目からいきなり田辺氏の歌(ソロ)だし、爽やかメントスだし。コレだけでもうオカシイ。ニヤニヤが止まらん。後半登場の3人組も学ランの折り返し部分が派手な色で笑えるが、後にこのカラクリが解けて手を叩いて納得をする。取り乱した尾美くんがジャンジャンシンバル鳴らして田辺君が止めるってのも面白いけど、あとで出てきた三宅君が「オレのすんばる!」って怒り散らすのがまたおかしい。なんであんなに上手く訛ってんだ?個人的には、山積みのリコーダーがツボ。あれだけ大量のたてぶえを実際に用意したんだな。この舞台終わったらどうするんだろう。小道具倉庫にちゃんととっておくんか?この先1本や2本は使うかも知れないけど、あんなに大量には必要ないだろう

ナンバーワン・イン・ザ・UNKO

7つのショートストーリーオムニバスってことで、全てのお話に全員が出るわけじゃなく、出もあれば休みもあり。んで1本目でお休みしていた阿部サダヲ氏がいよいよ登場。ホストの格好して大暴れ。少路君もやっぱりこういうヤツね、っていうあて書きな感じの舎弟。阿部さんがタバコ吸うシーンでは思わず拍手。実にくだらないんだけどね。大体なんだよ、あのバカでかいウ○コは!ホントにもう、高校生が文化祭用に考えたネタっぽいバカバカしさ。そんなバカを大人がわざわざ金かけて作っちゃうんだから、しょーもなと思いながらも、結局そんなおバカを見て喜んでいる客(=オレ)。どっちもどっち。まあ、あの巨大ウ○コも後々につながりがあるから、一応納得したけれどさ。回想シーンの女2人(三宅&尾美)。阿部さんは不細工言ってたけど、結構かわいいじゃんって思ってしまったのは自分だけ?んー、自分審美眼がないのかな〜。

マタニティ堀内

ここでも阿部氏が大暴れする。それに乱されない田辺氏、あっぱれでござる。マタニティ姿の三宅さんと源ちゃんがなかなかカワイイ。源ちゃんはミュージシャンとしてもすごくいいのに、役者として芝居してもイケてるんだからいいよな〜。あれでまた20代前半だろ?将来一体どうなるんだ!?中央で芝居している脇で、医者(田辺)が看護婦(尾美)にいちいちちょっかいをかけて、それに「ありがとうございま〜す」とか返事をする看護婦のやり取りが、何気に気になるところ。

ほとんど三宅マン

ダメダメの三宅マン。しっかりとオープニング映像やらテーマ曲やらがあって、ここでもバカばかしいなりに凝っている。ものすごい低空飛行の宙吊りとかビルの背景の前に立っただけで「大きくなった〜」って、全然やる気ない特殊効果。口を半開きにして下唇を触ってる癖なんて、三宅さんをよく見てるよな〜。「フリートークでぁ!」と振られてダルダルトークかます阿部さんも面白いが、その後ろでこちょこちょやってる三宅さんの天然の小芝居にも注目。面白いんだけど、さすがに3回目のオープニング映像が流れると「まだやるのか?」とややウンザリ。挙句の果ては「田辺くん」のオープニングが流れた時にゃ、こっから更に何回もやるのか!?とほとんど飽きていた。面白かったけどね。

SHOW-Z.com

少路君が踊りまくってる。若いね〜。尾美さんや宮藤さんもちょっと歳がいってるものの、頑張って踊ってる。ここでも注目は阿部さん。すげぇヤバいゴスロリ女。話のオチはちょっとついていけなくて「?」が残ったけど、面白かったや。

むねさん

むねさんを見てると、何となく木更津のオジーを思い出したのは私だけだろうか。ここでは変なハゲオヤジ3人が気になるところ。パッと見おかっぱなんだけど、脳天はハゲ。どう見ても笑いを取るためとしか思えないオカシなヅラ。コイツら相手に源ちゃんが一生懸命頑張ってるのが、ちょっと気の毒でもあり。それにしてもとうとう現れなかったこの一家の娘は、一体どんな女だ?

七人の恋人

カラーレンジャーの如く、7色の恋人たちが登場。ここでようやく田辺氏が白ラン着てる意味が解けた。他にもオレンジだの黄色だの緑だの青だのって、オカシな学ランの連中が勢ぞろいするわけだが、やはり黄色=カレーとなる。ってことは赤=リーダー?宮藤さん、実はこんなところで「これはオレの舞台だ!」ってさり気なく自己主張してるのかい?ナレーションの女性の声がえらく可愛くて誰だろうと気になっていたら、ラストに自己紹介「薬師丸ひろ子でした」。おお豪華なゲスト!7人の男ばかりの芝居で、女性役も男がやるとは前から聞いていたけれど、女性が声のみで登場するなんてのは全然噂になってなかったよ〜。あえて伏せていたのか噂にする程のネタではないのか。

7つのお話が繋がっていたり全然関係なかったり。関係ないと思わせといて、実はどっかで繋がってるのかも知れないし。ただオムニバス作品を作るんじゃなくて、ちょっとしたこういうオモシロ心があるのがやっぱり宮藤さんだなぁと。宮藤&三宅&星野の生演奏はやっぱりいいね。何たって源ちゃんのギターが入るだけで、ものすごく音が厚くなる。んー、やっぱり今度SAKEROCKのライブも行きたいなあ。ハマケンも要チェックか!?宮藤さんの髪がエライ短くなっててビックリした。先月はリーゼントできる位だったのに随分またバッサリと。年末にまたライブあるけれど、その頃にはまたリーゼントできるようになってるんかな。それとも次の暴動さんは髪の毛立てるだけ?
ちょうど舞台が終わって客電が付いた時、揺れを感じた。どうやら地震らしい。ギリギリ本番終わっててよかったよかった。(そういや前にも観劇時に地震があったっけ。PARCOの「ザリガマ」ん時、1幕終わりの暗転で揺れたんだった。客電付いたら照明が揺れてて、結構ビビッたなぁ。まあそん時も舞台を止めないでそのまま続行したからよかったけどさ。)
この日、私は相変わらずリバウンドで顔が腫れあがり、A木は風邪の菌で胃腸をやられて3日会社を休んだ後という、2人揃って出かけるような体調ではなかったが、それでも頑張って出かけてきた。こんな時に重い芝居だったら非常にキツかったが、ユルユルで楽しめる2時間モノだったので非常に助かった。元気だったらもっテンション上がって盛り上がってたかもしれないが、力抜いてる位がちょうどいいのかも。んで、2人の結論。「K島はおそらく気に入るだろう」ただ単に阿部サダヲファンってだけでも構わないだろう。今回は阿部さんを見るだけでも十分価値があるぞよ。
オマケ:帰りにいつもの如くアンジェリカのパンを買ってゴキゲンになる。