閻魔はんの泣きどころ

地獄八景・・浮世百景@世田谷パブリックシアター
G2氏の演出で、お馴染みのオモシロ役者がわらわらと集結。小劇場役者だけじゃなく、落語・歌舞伎とバラエティーに富んだキャスティング。大阪弁が板に付いてるな〜とさすがの人たちで、役者を見る分には面白い作品かな。
キッチュの前説では、後に何にも残らない話だって。あと、大阪のくいだおれは、食いじゃなく悔いで、悔いばかりの話とかナントカ。確かに話の内容では何が残ることもなく、やっぱり役者が印象的かな。すれ違いをただ見てるだけしか出来ないってのはちょっとイラってくるけど、悔いが残るってほどではナイ。
落語なら「線香が切れた」ってお後がよろしくしまるけど、実際のお話にすると全然オチないもんなんだね。けどその後を勝手に作っちゃおうってのは、かなりハチャメチャで勢いで押しきった感じ。
キッチュやレイチェル、僧正、升さん辺りはさすがだね。元々いい役者の上、ネイティブ大阪弁。笑也さんナマで見るの初めてだけど、やっぱ雰囲気が凄くいい人だな〜。いつか本業の方で見てみたいんだよね。あと着物の着こなしは当たり前だけど文句なし。アッくんは・・・まあいいや。いつもどおりの感想です。
古典作品見るといつも思うんだけど、昔の女性って結構遠慮なしでアグレッシブだよね。古風な大和撫子って奥ゆかしいとか清楚とかってイメージなんだけど、「この方じゃなきゃヤでござんす」って押しきっちゃうもんなー。まあそれだけ一途?
色街の雰囲気や事情ってのは、お江戸と大阪では違いがあるのかな。自分が知ってる古典って、ほとんど江戸が舞台だから、あの時代の大阪ってじつよく知らないや。
まあ古典にせよ現代にせよ、最近ではすっかり恋バナへの興味が薄れてしまったものだから、主役よりもサイドストーリーが面白かった。惚れたはれたより、色街の様子や商人の生活とかね、あの雰囲気なぜかスキ。「三番町萩原屋の美人」を久々に読みたくなった。あとお着物着たいなあ。最近結婚式のお呼ばれないから、着物着る機会がなくてねぇ。自分で着付けできるようになれればいいんだろうけどさ。