NODA・MAP第12回公演「ロープ」@シアターコクーン

新春恒例野田地図観劇。狙っているワケではないが、ここ数年は年明け一発目はコレなんだよな〜。
前評判通り、お得意の言葉遊びはあまりナシ。「金星」「近視」「理性に覆面」とかが面白かったかな。「擬音(祇園)祭り」は脱力。
いつもの野田作品より、ストーリーがわかりやすく出来ていた感じがする。それが物足りなさにもなっちゃうかもね。「あちら側に行ってきた」辺りから物語が交錯して面白いな。
アメリカがベトナムの「ミライ」を4時間で破壊するストーリーをユダヤ人の社長が作るって、こんなに生々しくしちゃっていいのかといらぬ心配をしてしまうよ。暴力や戦争をテーマとするのは、今の時代にあってるのかな?最近は情報社会を取り上げることが多いからねぇ。ま、いつの時代も暴力や戦争は共通言語か。
役者がやっばりよかったな。野田&渡辺夫妻が見物。じゅんさんや宇梶さんといった体がしっかりしてるレスラーがいるから、「ノブナガ」藤原くんがやけに細く見える。けど「青年の純情」って考えればコレでいいのかと。明星さんやっぱいいな。セクシーダイナマイツ(死語)加減がレスラーにぴったり。(←ほめてる)りえちゃんもよかった。後半戦場の実況は確かに凄まじかったが、声が軽やかすぎ?その相対感がいいのかも知れないけど。まことさんはさすがに安定感。出番少なくてちょっと残念。でもしっかりと印象に残るからオイシイか。
じゅんさんのアドリブはそんなになかったのかな。セリフだけじゃなくて動きも面白いから、その辺がお楽しみかも。「僕はキラじゃない!」はあまりベタ過ぎてアドリブって感じではないよねぇ。
何とベテランえり子さんにトラブル発生。完全にセリフ飛んだ?でも持ち直したし周りもゃんと食いついて盛り上げつつフォロー。ナイスハプニング&グッジョブ!
グロい表現は意外に平気だった。そういう麻痺感覚こそが、問題視されるべきなのか。合法的な殺人、正当防衛、八百長、…永遠のテーマかな。